タイタンの戦い/お笑い篇

昨日は爆笑問題の田中さんが、くも膜下出血、脳梗塞での入院・療養を経て、約1ヶ月ぶりに復帰ということで、TBS『サンデー・ジャポン』を見て、TBSラジオ『日曜サンデー』を聴いた。
滑舌も、ツッコミの速度もまったく元通りで、まずはひと安心。

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先日は、田中さん不在の中「ENGEIグランドスラム」に太田さんがピンで出演し、不気味なピエロのメイクで「たなチュー」のぬいぐるみを持ち、他の出演者を苦笑いさせて「見ろ、この俺のザマを」と嘆いていたのは、アレはアレで面白かったと思います。

ところで、爆笑問題が所属する芸能事務所タイタンが、お笑い界の中で今かなり勢いをつけている、という気がしてる。

昨年末の「M-1グランプリ」ファイナリストのウエストランドは、爆笑問題の太田さんから「何の痕跡も残せなかった」と罵られつつも、テレビ出演が着実に増えている。田中さんの代打出演でも活躍。

2014年に「ダメよ、ダメダメ」で流行語大賞をとった日本エレキテル連合は、その後テレビには出なくなってしまったが、見るものにトラウマを与えるアングラなコントは強烈で、僕もファンです。

まだ若いのに、落ち着いた芸風と風貌で、業界注目度が高い漫才コンビ、まんじゅう大帝国。竹内一希は役者としても要注目。

XXCLUB(チョメチョメクラブ)は高学歴を武器に、特に東大法学部卒の大島育宙はクイズ番組出演や、YouTubeの映画考察でも注目。

スローテンポな言葉遊び的漫才は、伊集院光やフット後藤も評価し、爆笑問題の太田さんが言うところの「玄人受け」してるキュウ

あさひが女装してヒステリックなキャラクターを演じるコントがクセになるダニエルズ。今後、女性人気が高まる予感。

と、若手芸人が揃ってきたところで、タイタン初期の頃にテレビ東京で、爆笑問題、キリングセンス、GO・JOらと、タイタン芸人だけでやってたバラエティ番組みたいなやつを、またやって欲しい。

トリビュート・アルバム・トリビュート9

このシリーズ、これでラストにしておきます。
というわけで、最後はグレイトフル・デッドのトリビュート盤を。まずタイトルが洒落てるじゃないですか。

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Deadicated : A Tribute to the Grateful Dead』(1991)

グレイトフル・デッドは、アメリカを代表するバンドといって間違いないんだけど、なんとも不思議な存在だ。60年代から活動するが、ずっとヒットチャートとは無縁のまま。カウンターカルチャーとか、ヒッピー思想の幻想を一手に引き受けてしまった感じで、チンタラチンタラと長尺ライブをやってるうちに、観客が膨れ上がっていったのだ。

僕は、1987年にデッド初のヒット・アルバムとなった『イン・ザ・ダーク』、1989年には『ビル・トゥ・ラスト』と『ディラン・アンド・ザ・デッド』を買って、ようやくデッド入門しようかなというタイミングで出た、このトリビュート盤に喜んだものだ。

参加アーティストの顔ぶれもワクワクする。ロス・ロボス、一時期デッドのキーボードも務めたブルース・ホーンズビー、続いてハッシュド・メロウズ(ダン・ベアードがボーカルの匿名バンド)、エルヴィス・コステロ、それから何故かスザンヌ・ヴェガが2曲続けて。
カントリー界からはドワイト・ヨーカムとライル・ラヴェット。レゲエ界からはバーニング・スピア。さらにウォーレン・ジヴォン、インディゴ・ガールズ、カウボーイ・ジャンキース、ミッドナイト・オイル、ドクター・ジョン、ジェーンズ・アディクションと、全15曲。

元々がごった煮音楽のグレイトフル・デッドだから、フォーク、カントリーからレゲエまで幅広いアーティストの参加も納得。
そして、それぞれの解釈でカバーしているのに、このアルバムにはデッド特有のチンタラチンタラ感があって、そこが ”Deadicated” です。

トリビュート・アルバム・トリビュート8

前回、僕の持ってるトリビュート盤には、エミルー・ハリスの登場率が高いと書いたが、今回はそのエミルー・ハリスがエグゼクティブ・プロデューサーとして制作したグラム・パーソンズのトリビュート盤を。
ジャケット写真は、グラム愛用ヌーディー・コーン氏によるデザインのスーツの襟元ですね。マリファナの葉が刺繍されてます。

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Return of The Grievous Angel/A Tribute to Gram Parsons』(1999)

「カントリー・ロックの始祖」グラム・パーソンズは、1960年代後半から、バーズの『ロデオの恋人』、フライング・ブリトー・ブラザーズを経てソロ活動と、カントリー・ロックを押し進めるも、1973年にドラッグの過剰摂取によりわずか26歳で亡くなる。
そしてエミルー・ハリスは、グラム・パーソンズのソロ・アルバムとツアーに参加して、彼女の音楽キャリアは始まったのだった。

僕はこのアルバムを買った当時は「カントリー・ロックの新作」として気に入って聴いていたが、その後、バーズやフライング・ブリトー・ブラザーズをさらに聴き、深く知るにつれ、より味わい深くなった。
そもそもパーソンズは商業的には全く成功せず、1990年代の「オルタナティブ・カントリー」シーンの中で、そういえば、このジャンルの始まりってグラム・パーソンズだよね、と再評価されたのだ。

アルバムのエグゼクティブ・プロデューサーでもあるエミルー・ハリスは、プリテンダーズ&エミルー・ハリス、ベック&エミルー・ハリス、シェリル・クロウ&エミルー・ハリスと3曲に参加。

他にも、バーズ/フライング・ブリトー・ブラザーズでの盟友クリス・ヒルマンは、スティーヴ・アールとデュオで。バーズの初期メンバー、デヴィッド・クロスビーは、ルシンダ・ウィリアムスとデュオで参加と、興味深い組み合わせが聴ける。
さらに1981年に「オルモスト・ブルー」でグラム・パーソンズをカバーしていたエルヴィス・コステロ、オルタナ・カントリーの代表格ウィルコ、ウィスキータウンと、新旧アーティストのバランスも程よい感じの全13曲。

トリビュート・アルバム・トリビュート7

再びカントリー音楽に戻して、ジョン・デンバーのトリビュート盤を。これはなぜかジャケットが2種類(アメリカ盤とヨーロッパ盤)あり、ヨーロッパ盤の方は写真メインで面白くもなんともない。
僕の持ってるのはアメリカ盤で、写真の色味を人工着色風にいじくって、ロゴもポップで断然こっちの方がいい。

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The Music Is You/A Tribute to John Denver』(2013)

ジョン・デンバーは「故郷へかえりたい(カントリー・ロード)」などのヒット曲は、日本でもお馴染み。ウィキペディアによると「1970年代のポップ・カントリー界で代表的な存在」とある。ジョニー・キャッシュあたりとはちょっと違った、もう少しポップなカントリー/ソフトロック路線で人気を博した歌手だ。
ポップな音楽性と「アメリカの南こうせつ」みたいな親しみやすい顔だけど、相当な変人だったという噂もあり、そのあたりも興味深い。

参加メンバーはマイ・モーニング・ジャケット、デイヴ・マシューズ、キャスリーン・エドワーズ、J・マスシス、トレイン、ルシンダ・ウィリアムス、イヴァン・ダンドゥ、ブランディ・カーライルら全16組。
ざっくりいうと「オルタナティヴ」なアーティストたち。
これまた企画の勝利。ジョン・デンバーの爽やかポップスが、ヒリヒリした感触でいまに蘇る。もしかしたら従来のデンバーのファンは、なんだいこりゃ、と怒り出すかもしれないが、ロック・ファンはジョン・デンバーの楽曲の普遍性を再認識できると思う。

徐々に燃え上がるように歌うデイヴ・マシューズの「テイク・ミー・トゥ・トゥモロー」、「プリズナーズ」でのJ・マスシスのグシャグシャなギター、「カントリー・ロード」は、ブランディ・カーライルとエミルー・ハリスのデュエットで。そういえば、僕の持ってるトリビュート盤には、エミルー・ハリスの登場率も高いなぁ。

トリビュート・アルバム・トリビュート6

前回、エルヴィス・プレスリーに触れたので、もう一枚、レゲエ・アーティストによる異色のエルヴィス・プレスリー・トリビュート盤を。
ジャケット・デザインは、エルヴィス・ファンなら思わずニヤリとする『Golden Records, Vol.2』のオマージュで最高です。

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All Shook Up/A Reggae Tribute to The King』(2005)

さて、僕はこのアルバムが本当に大好きで、発売以来ずっと聴いてるんだけど、残念ながら僕は「レゲエ」にまったく疎く、このアルバムに参加してるアーティストを今に至るまで一人も知らない……。
だってレゲエって全部、ンチャカ、ンチャカやってて同じでしょ、くらいの酷さで、ボブ・マーリーとかジミー・クリフとかバニー・ウェイラー・クラスしか知らんのです。

そこで、今回このブログを書くにあたり、初めてジャケットにある名前を検索してみた。
チャカ・デマス&プライヤーズ、スリム・スミス、ジャッキー・エドワーズ、コーネル・キャンベル、エリック・ドナルドソン、スーザン・ガドガン、パット・ケリー、ホーテンス・エリス、ロイド・パークス……書き出してみても、僕にはこれが豪華メンバーかどうかの判断がつかないが、いずれもジャマイカで、どうやら70年代から活躍するベテラン勢から90年代に登場した若手まで、幅広いっぽい。僕はいまレゲエ・ファンから馬鹿にされているかもしれないが、それはもう申し訳ない。

ただ分かるのは、このアルバムはものすごく気持ち良い、というだけなんです。ンチャカ、ンチャカが散歩のお供にちょうど良いんです。
「イン・ザ・ゲットー」なんて、もともとレゲエだったかのようなハマリっぷり。全23曲。これからも愛聴盤です。

トリビュート・アルバム・トリビュート5

さて、これはちょっと異色のトリビュート。アメリカのインディペンデント・レーベル「サン・レコード」のトリビュート盤ときた。
レーベルをヘタうまイラストで描いたジャケットも楽しい。

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Good Rockin’ Tonight : The Legacy of Sun Records』(2001)

アメリカは片田舎、テネシー州メンフィスで1952年に設立された小さなインディ・レーベルが世界的に有名になったのは、1954年にエルヴィス・プレスリーを発見し、世に送り出してからだろう。
サン・レコードはエルヴィスの他にも、ジョニー・キャッシュ、ロイ・オービソン、ジェリー・リー・ルイス、カール・パーキンスらが在籍して、ロックンロール草創期に大きな足跡を残した。

というわけで、このアルバムには一枚のCDに収まってるのが信じられないくらいの超豪華メンバーが参加してる。ざっと書き出してみると、ポール・マッカートニー、ジェフ・ベック&クリッシー・ハインド、ジミー・ペイジ&ロバート・プラント、エルトン・ジョン、ヴァン・モリソン、ブライアン・フェリー、エリック・クラプトン……と、ちょっと意図的にチョイスしたが、お分かりのようにこのアルバムはイギリスのレコード会社の企画により、イギリスの超ビッグネームが、アメリカのインディ・レーベルを讃えるという、ワンバウンドした構図がミソ。

もちろんアメリカからも、僕の持ってるトリビュート盤では、ほぼレギュラーで登場するボブ・ディラン、トム・ペティ、シェリル・クロウらが参加している。

アーティストではなく「レーベル」のトリビュートという性格からか、どのアーティストも原曲をわりとストレートにカバーしている。
ポール・マッカートニー「ザッツ・オール・ライト」と、ブライアン・フェリー「冷たくしないで」に至っては、エルヴィス・プレスリーのバックを務めたモノホンの、スコティ・ムーア(ギター)、D.J.フォンタナ(ドラムス)との共演を楽しんでいる。

トリビュート・アルバム・トリビュート4

続いてもカントリー音楽界の大物、ジョニー・キャッシュのトリビュート盤を。晩年は、リック・ルービンのプロデュースによる諸作がロックファンに受け入れられ、再評価されていたタイミングでの発売だった。
キャッシュは2003年に亡くなっているから、このアルバムは最晩年に制作されたことになる。

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Kindred Spirits/A Tribute to the Songs of Johnny Cash』(2002)

これまた参加アーティストは豪華。ボブ・ディランとブルース・スプリングスティーンはおそらく「完パケ納品」のようだが、アルバムのプロデューサーはマーティ・スチュアートが務め、スチュアートは上記二人以外の全組のレコーディングに参加する力の入れようだ。

CDの解説によると、マーティ・スチュアートは1979年にジョニー・キャッシュの娘シンディと結婚し「義理の息子」となるとキャッシュのバンドのギタリストにも就任。1985年に離婚してしまうが、キャッシュとの関係は晩年まで続く。「元義理の息子」という複雑な続柄ながら、ミュージシャンとしてはお互い信頼していた、という解釈でいいのだろうか。そういえば近年のスチュアートが、いつも黒い服を着ているのは、ジョニー・キャッシュの後継者的な気持ちなのかな。

ロザンナ・キャッシュ(ジョニー・キャッシュの最初の妻との娘)、ドワイト・ヨーカム、トラヴィス・トリット、ハンク・ウィリアムスJr.といったカントリー音楽のスターから、なんとリトル・リチャード、スティーブ・アール、ケブ・モ、それからメアリー・チェイピン・カーペンター&シェリル・クロウ&エミルー・ハリスという魅力的な女性ユニットまで全14曲。
そしてマーティ・スチュワートは各種ギターにマンドリンと、陰に日向に縦横無尽の活躍。あ、完パケ納品のボブ・ディランとブルース・スプリングスティーンもそれぞれ素晴らしい出来です。

トリビュート・アルバム・トリビュート3

今回は「カントリー&ウエスタンのパイオニア」ハンク・ウィリアムズのトリビュート盤。ジャケットはシンプルだけど、白黒写真を「金」と「黒」で刷っていて、手にとってみると豪華な質感が楽しめます。

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Timeless/Hank Williams』(2001)

ハンク・ウィリアムズは、1940年代後半から50年代にかけて活躍したカントリー音楽の伝説的な人物。日本でもカントリー音楽ファンにはよく知られているし、伝記映画『アイ・ソー・ザ・ライト』(2015)も記憶にあたらしい。

とにかく参加メンバーが豪華。ボブ・ディラン、シェリル・クロウ、ケブ・モ、ベック、エミルー・ハリス with マーク・ノップラー、トム・ペティ、キース・リチャーズ、ハンクIII、ライアン・アダムス、ルシンダ・ウィリアムス、ジョニー・キャッシュによる全12曲。
当時勢いのあった「Lost Highway Records」ならではのメンツ。あえてのロック畑からの人選って感じかな。

これだけ一流の、個性の確立されたアーティストたちが、自分の解釈で歌えば、そりゃ良いにきまってるんだけど、強いて選ぶと、ブルースマンのケブ・モーが切々と歌う「泣きたいほどの淋しさだ」、そしてキース・リチャーズが、バックにメンフィス・ソウル風のホーンを配して歌う「ユー・ウィン・アゲイン」が素晴らしい。

トリビュート・アルバム・トリビュート2

続いて「アメリカの白人バンドの元祖」といわれるカーター・ファミリーのトリビュート盤。

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The Unbroken Circle/The Musical Heritage of The Carter Family』(2004)

カーター・ファミリーは、1920年代から1940年代にかけて活躍した、ブルーグラス、カントリー音楽の古典的なバンド、とのこと。日本ではお馴染みとは言い難いと思う。
映画好きなら、メイベル・カーターの娘ジューンが、ジョニー・キャッシュの2番目の妻となる顛末を、ジョニー・キャッシュの伝記映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)で。
ロック好きなら、オルタナ・カントリー・バンド、アンクル・テュペロが、カーター・ファミリーの「ノー・デプレッション」をカバーしていたあたりが、とっかかりかになるだろうか。

このアルバムは、そのジューン・カーター、ジョニー・キャッシュ、ウィリー・ネルソン、ロザンヌ・キャッシュ、エミルー・ハリスら カントリー界の大御所から、シェリル・クロウ、マーティ・スチュワートら、ロック寄りのミュージシャンまで15組が参加。日本盤にはボーナス・トラックとして、ジューン・カーター・キャッシュのソロ楽曲が収録されている。

また日本盤には、詳細な解説と訳詞も付いている。「囚人のブルース」「天国の暮らし」「悪魔に負けるな」など、不況の時代の貧しい人々を描いた、白人のブルースだったり、「湖上のイエス」「幼な子モーセ」「天国での再会」など、キリスト教的な白人のゴスペルなど、奥深い歌詞のメッセージは、まさに「古典」というにふさわしい。

トリビュート・アルバム・トリビュート1

CDを整理していたら、なかなか良質な「トリビュート・アルバム」を持っているのを思い出したので、何枚か紹介していきます。

「トリビュート・アルバム」とは、ウィキペディアによると「功績のある人物、グループに対して称賛するために作られるアルバムのこと」だそうです。

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Beautiful Dreamer/the songs of Stephen Foster』(2004)

まずは「アメリカ音楽の父」といわれる19世紀アメリカの作曲家、スティーブン・フォスターのトリビュート盤。ジャケットもノスタルジックで良い感じ。

スティーブン・フォスターとは、「おおスザンナ」「草競馬」「金髪のジェニー」、あるいはケンタッキー・フライド・チキンのCMソングとしてお馴染みの「ケンタッキーのわが家」等々、日本でも音楽の教科書に載ってる偉大な作曲家。しかしまだ著作権システムが確立する前の時代だったため、生活は困窮し、アルコールに溺れ、37歳の若さで亡くなった時には、財布に38セントしか入ってなかったという。

このアルバムは、カントリー、ブルース、フォーク、ロックとジャンルをまたがり、有名無名、ベテランから若手まで、幅広いアーティスト18組が参加している。

トリビュート・アルバムが面白いのは、その音楽家の功績を再認識すると共に、知らないアーティストや、意外なアーティストによる意外なカバーが楽しめるところだ。
僕的には、ヘンリー・カイザーというギタリストによる「オータムワルツ」が後半ノイジーになるあたりとか、ジョン・プラインがハスキーな声で朴訥と歌う「ケンタッキーのわが家」などが聴どころ。
そしてもちろん、ゴスペル/ソウル界の大御所、メイヴィス・ステイプルズの「ハード・タイムス」や、元ザ・バーズのロック・レジェンド、ロジャー・マッギンの「金髪のジェニー」あたりは、僕がこのアルバムを購入したポイントだ。ロジャー・マッギンは、バーズのセカンド・アルバムでも「おおスザンナ」をフォーク・ロック化していた。

フォスターさんは、生涯お金には恵まれなかったそうだけど、あなたの音楽は今も歌い継がれていますよ。

シカゴ7裁判

昨日は池袋HUMAXシネマズにて『シカゴ7裁判』を観た。
一般料金1800円。

昨年10月からNetflixでの公開と並行して、映画館を渡り歩いて公開が続いてる作品。先日までシネ・リーブル池袋でやっていたのは見逃してしまったが、池袋HUMAXに引き継いでの公開ときた。
Netflixとかに乗り遅れてる僕みたいな層にもぜひ観て欲しい、という映画興行界の気概を勝手に感じ、1800円握りしめて観に行った。

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1968年のシカゴ。ベトナム戦争反対の抗議デモを扇動した容疑で告訴された、7人の男たちを巡る裁判劇。
監督・脚本は『ソーシャル・ネットワーク』『マネーボール』などの脚本家として高い評価を受けているアーロン・ソーキン。

登場人物が多く、時代背景も50年以上前のアメリカだ。ある程度の予備知識があった方が良いかもしれない。でもこの映画は、僕みたいに何も知らない人が観ても、だんだん分かってくるように丁寧に作られているから大丈夫。帰ってきてからあれこれ調べてみるのも一興だ。
僕はとりあえずアビー・ホフマンくらいは知っていたが、サシャ・バロン・コーエンがかなり寄せて演じていてビックリした。

映画は主要7人の他にも、一緒に法廷に呼ばれたブラックパンサー党の幹部に対する差別も描かれる。 シカゴ7+1といってもいい。
当然のように連想するのは、昨年のアメリカのブラック・ライブス・マター運動だ。黒人差別。市民の平和的な抗議運動と警官隊の衝突。
なんだよアメリカって、半世紀経ってもまだ進歩してないのかよと。
その一方で、アメリカは少なくとも映画の中では一貫して「民主主義」や「司法の正義」や「自由と平等」や、人の勇気や善意を信じてる面もあって、優れた法廷映画がいくつもある。不思議な国だと思う。

不思議な国だといえば、さらに記憶に新しい不思議が、先日のトランプ支持者による抗議デモと合衆国議事堂襲撃と占拠だろう。
ベトナム戦争反対を掲げて「反体制」とされた1968年のデモとは、動機的に真逆のような大統領支持者による抗議デモ。扇動したのは大統領ときた。なんだかもう拗れに拗れた愛国心は僕には理解不能だ。
これも数年後には映画化されるかもしれない。想像するとブラックコメディにしかならない気がするんだけど。

追記、ブルース・ダーン。

『43年後のアイ・ラヴ・ユー』のチラシなどでは、ブルース・ダーンのことを「ハリウッドのレジェンド俳優」かなんか書かれていて、いやぁそれほどでも……と思ってしまう。周りの人に聞いてみな。ブルース・ダーンなんか誰も知らないから。

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僕はたまたま、去年の春頃のステイホーム期間中に、ブルース・ダーンの昔の映画を見直していたので、記憶に新しいんだけど。

以下↓去年5月に書いた「こんな時だからブルース・ダーン」
『マシンガン・パニック』(1973)
『ファミリー・プロット』(1976)
『ワイルド・エンジェル』(1966)
『ザ・ドライバー』(1978)
『サイレント・ランニング』(1972)

ところで『43年後のアイ・ラヴ・ユー』を観た帰り、電車の中で余韻に浸りながら考えた。日本映画だったら、ああいう役は橋爪功が得意だろうなぁ。監督は山田洋次かな。つまり「東京家族」組だな。
てことは娘は夏川結衣、そのバカ夫は西村雅彦か。演劇好きの孫は自動的に蒼井優になるよね。で、リリィ役はリリィってくらいだから浅丘ルリ子しかいないよな、と頭の中で出来上がってしまいました。

43年後のアイ・ラヴ・ユー

昨日はシネリーブル池袋にて『43年後のアイ・ラヴ・ユー』を観た。
一般料金1800円。映画館も20時までの営業になって、割引のあるレイトショー上映が無さそうだから、仕方なく一般料金で。
あと早めに観ておかないと、すぐ朝一回だけ上映になりそうだし。

ブルース・ダーン、84歳にして主演作。しかもラブコメとは!だって、
『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2013)の時、もうボケてたじゃん(それはそういう演技です)。

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いい映画だった。大げさなところが一つもない、90分にも満たない小さな映画だけど、粋な大人の……ていうか老人のラブコメだった。

70歳のクロード(ブルース・ダーン・・・70歳の役を84歳が演じてるんだね)は、元演劇評論家。妻を亡くして一人暮らし。
ある時、若き日の恋人だった元女優のリリィが、アルツハイマーで施設に入っていることを知る。そこでクロードは、自分もボケたふりをして施設に入居して、リリィとの再会を企てる。

ダメですよ。いろいろ規則違反です。ボケたふりはいけません。なんだけど、ブルース・ダーンが演じると、茶目っ気たっぷりで、頑張れおじいちゃん!と思えてくる。ブルース・ダーンって、昔っからそういう狡猾な男が得意だから。もうね、老いたとはいえ、やっぱりブルース・ダーンだよな、てのが嬉しくなる。
それからリリィ役のカロリーヌ・シロルという女優さんは、主に舞台で活躍しているらしくて、僕は知らなかったのだけど、すばらしくチャーミングなおばあちゃん。気品があるんだよなぁ。

認知症というのはデリケートで、記憶の出し入れも脚本家のさじ加減じゃねぇか、というのはある。だけど、素晴らしい物語になっていたと思う。それにラストのブルース・ダーンは、かっこよかった。

監督・脚本は、スペインのマーティン・ロセテ。プロフィールをみるとまだ40歳。気負った感じがないのが良いです。

ワンダーウーマン 1984

昨日はイオンシネマ板橋にて『ワンダーウーマン 1984』を観た。
月曜割引サービスで1100円。

僕は近年のアメコミヒーロー映画には、完全に乗りそこなっちゃって、DCコミックものも、マーベルものも全然わかんなくなってる。
前作の『ワンダーウーマン』も、こないだテレビでやってたのをぼんやり見たくらいで。でもガル・ガドットって女優さん、美人だなぁと。
ガル・ガドットが見たい。それだけで映画館に行く動機として十分だ。映画スターってそういうものです。

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どんな願いでも叶う「石」があり、それを野心的な実業家マックスが悪用して、世界中がてんやわんや。ワンダーウーマンもうっかり「石」に願っちゃって、成就した代償としてパワーが弱まっちゃう。どうなる、世界……というハナシ。

バカバカしさでは何日か前に観た『ビルとテッドの時空旅行』とどっこいどっこいだろう。ツッコミどころ満載だ。
マックスは結局、何をしたかったん?石油が出たら満足しなさいよ。
バーバラは結局、どうなりたかったん?ファッションとか髪型とか積極性は、石のおかげじゃなくて、あんたの気の持ちようだよ。
そんな悪役の動機の弱さが、物語の弱さになってる。
舞台を1984年に設定した意味合いも、もうひとつピンとこないし。

でもいいんだ。ガル・ガドットが美しいから。あの浮かれたチアガールみたいなコスチュームを着こなすだけでも大したもんだ。
クライマックスの金ピカバージョンなんて、もう女神様、ガドッド様。

エンドロール中にオマケ映像として、パワーを持ったおばさんの映像が突然映る。え?誰この人、と思ったらクレジットに「Lynda Carter」と出て、ああ元祖ワンダーウーマンご健在でしたか!と納得。見てましたとも。すぐ分からなくてごめんなさいだけど。

ビルとテッドの時空旅行

昨日はT・ジョイSEIBU大泉にて『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』を観た。
一日サービスデーで1200円。

いつものイオンシネマ板橋で観ようと思ったら、日本語吹き替え版のみの上映だった。いや日本語吹き替えを否定するつもりはない。こないだ『声優夫婦の甘くない生活』を観たばっかりだし。でも個人的な趣味でいうと、字幕版が観たいので大泉へ。

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『ビルとテッドの大冒険』『ビルとテッドの地獄旅行』シリーズ、まさかの29年ぶりの第3弾。だけど前作のファンてわけじゃないんだよね。あんまり覚えてないし。バカ過ぎるんだよ。イライラするバカ。
日本のお笑いコンビって、ボケとツッコミで笑いを作るけど、アメリカはボケとボケだから。『ウェインズ・ワールド』のウェインとガースとか、『ブルース・ブラザーズ』のジェイクとエルウッドとか。
中でもビルとテッドは、トップクラスのダブルボケにしてダブルバカ。
しかしキアヌ・リーブスは、いまや大スターになった。近年は『ジョン・ウィック』シリーズで、渋いおっさんの魅力も増している。
それでも原点を忘れてなかったのが偉い。というか、今のキアヌ・リーブスがテッドを演じることがある意味「ボケ」なんだけど。

始まってすぐ思ったのが、ビルもテッドもそのまんまおじさんになってる!ということ。29年も経てば、見た目がすっかり変わっちゃっても無理はない。しかも綺麗な奥さんと可愛い娘に恵まれて、そこそこの暮らしぶり。そしてロックスターとしてはさっぱりだけど、いまだにコンビで仲良く活動してる。バカでも人生なんとかなってるじゃん!

なんやかんやあって、人類滅亡の危機を救うため、ビルとテッドが世界を救う音楽を作るハメになる。
そこでバカなビルとテッドが考えたのは、タイムマシーンで未来に行って、未来の自分たちから曲をパクるという案。

しかし、僕らがワクワクするのはそっちじゃない。一方のビルとテッドの娘ちゃんたちが考えた、タイムマシーンで過去に行って、偉大なミュージシャンをスカウトして、パパたちのバンドに入れようという案。
まず二人は1967年にいって、ジミ・ヘンドリックスをスカウト。娘は感激しての「エレクトリック・レディランド最高でした」なんてセリフに、「まだ作ってないよ!」とツッコミを入れるのは観客の役目。
続いて20年代のニューオリンズに行って、ルイ・アームストロングをスカウト。さらに1700年代のヨーロッパでモーツァルトをスカウト。
もう人選がメチャメチャなんだけど、時空を超えたオールスター・バンドに興奮が止まらない!モーツァルトのピアノに、ジミヘンがギターで呼応する。時空も人種もジャンルも飛び越えて、分かり合う天才たち。

このあたりで、映画のテーマが見えてきた。コロナ禍の中で、世界中のミュージシャンがインターネットを通してコラボしている状況とも重なってくる。最後なんか泣いちゃったよ、バカ映画なのに!

声優夫婦の甘くない生活

昨日は新宿武蔵野館にて『声優夫婦の甘くない生活』を観た。
水曜サービスデーで1100円。

イスラエルのコメディってところに興味を持って、久々に映画館へ。
いくつかの映画紹介記事に「アキ・カウリスマキを思わせる」と書いてあったのも引きつけた。

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時は1990年。ソ連からユダヤ人が続々とイスラエルに移住してきた頃とのこと。振り返ってみるとソ連はゴルバチョフ政権期。中東はイラクのサダム・フセイン政権下で、湾岸戦争が間近に迫った物騒な時期。
映画でも化学兵器対策のガスマスクが支給されるシーンがあった。

ソ連では、洋画の吹き替え声優として活躍していた夫婦がイスラエルに移住してきた。しかしイスラエルでは声優の仕事が見つからない。
そんな中、妻のラヤは62歳にしてテレホンセックスの仕事を始める。初めは躊躇するが、プロの声優であるラヤは次第にこなすようになる。
一方、夫のヴィクトルは、移住者をターゲットにした「海賊版ロシア語吹き替え映画ビデオ」の仕事を見つける。違法とはいえ、そんな仕事があったのかと、映画愛と商魂たくましさに感心してしまった。

妻はテレホンセックス。夫は海賊版ビデオ声優。たしかに甘くない。
だけどこの夫婦、とても素敵だと思う。テレホンセックスの仕事を巡り夫婦仲はこじれるが、まあ結局、最後は元サヤなんだろうなと、どこか安心して見ていた。

公式ホームページでプロフィールを調べてみると、監督・脚本のエフゲニー・ルーマン(1979年生まれ)は、1990年にベラルーシからイスラエルに移住。夫役のウラジミール・フリードマンは、1991年にロシアからイスラエルに移住。妻役のマリア・ベルキンも、1990年にロシアからイスラエルに移住と、みんな映画と同じ時期の移民たちだった。
政治や社会情勢に人生を翻弄されつつも、深刻なドラマではなく、大人のコメディになってるあたり、なかなか良い映画だった。

林修の今でしょ!講座

最近見たテレビのバラエティ番組のはなし。
『林修の今でしょ!講座』(テレビ朝日)を見た。

2時間まるまる今年10月に亡くなった作曲家・筒美京平の特集で、歌謡曲マニアの爆笑問題・田中裕二と、筒美京平氏と実際に仕事をしていた音楽プロデューサー武部悟志氏が講義をする。

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爆笑問題の田中さんがラジオで(筒美京平について)喋り出したら止まんなくなっちゃって5時間収録、と言ってたので期待してた番組。
爆笑問題の番組は、太田さんのトークで収録が長くなるとよく言われるが、田中さん一人でも放っておくとこうなる。

番組は、売り上げや投票ではなく田中さんの独断で選んだ筒美京平ベスト20曲を紹介しながら進む構成。
同じ歌謡曲マニアでも半田健人とかタブレット純だと、隠れた名曲や意外な楽曲を入れてくる気がするが、田中さんは基本的に「ザ・ベストテン」と「レコード大賞」好きの人だから、僕らの世代なら誰もが知ってる20曲で、この番組ではそこが良かったと思う。
ちなみにトップ5はこんな具合。

 1.「また逢う日まで」尾崎紀世彦(1971年 作詞:阿久悠)
 2.「さらば恋人」堺正章(1971年 作詞:北山修)
 3.「木綿のハンカチーフ」太田裕美(1975年 作詞:松本隆)
 4.「抱きしめてTONIGHT」田原俊彦(1988年 作詞:森浩美)
 5.「AMBITIOUS JAPAN !」TOKIO(2003年 作詞:なかにし礼)

検索ちゃん 芸人ちゃんネタ祭り

最近見たテレビのバラエティ番組のはなし。
『爆笑問題の検索ちゃん 芸人ちゃんネタ祭り』(テレビ朝日)を見た。

毎年楽しみにしているこの番組も、もう15年目なんだとか。今回も面白かったなぁ。ミキ、ミルクボーイ、アルコ&ピース、ロッチ、友近、ナイツ、ロバート、東京03、中川家らが尺を気にせずに好き放題。

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M-1以後話題になってる「正統派漫才」論争を笑い飛ばすM-1審査員ナイツのくだらな過ぎる体を張ったネタ。ロッチ中岡の腹芸。アルピーのSF漫才。ロバートと東京03のコントを同じ番組で見られるのも凄い。
そして爆笑問題が、まさかの時事ネタじゃない「昭和のラブコメ漫画あるある」ネタの15分27秒ノンストップ漫才。こんなのタイタンライブでもやらないんじゃないだろうか。

サイレントナイト

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マイケル・マクドナルドのクリスマス・アルバムも悪くないんだけど、これはジャケットがよくないね。

マイケル・マクドナルドといえば、白い髪と白いヒゲなんだから、こうしないと。
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ホーリーナイト

もう少し若かった頃は「世の中クリスマスだかなんだか知らねぇが、俺には関係ないぜ」という態度を取っていたけれど、よく考えたらそれはクリスマスを意識するあまりの「あえての逆張り行動」だったことに気がついた。それでは結局、クリスマスの呪縛から逃れていない。
だから近年は、むしろクリスマスを祝います。乗っかります。今日だって、ローストチキンこそ食べなかったけど、からあげ食べたし、チーズケーキだって買って来た。

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というわけで、今日はアーロン・ネヴィルの「ソウルフル・クリスマス」を聴きながら。僕のクリスマスの定番アルバムです。